内定者研修内容を決める3つのポイントをわかりやすくご説明します。

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内定者研修内容の3つのポイント

はじめに

はじめまして、プロシーズと申します。

わたくしどもは2003年の設立以降、内定者や新人教育のフォローに対する支援をさせていただいており、多くの企業様に喜ばれております。

ここでは、弊社が培ってきた経験の中から、内定者研修に大切なポイント3つをお伝えしようと思います。

まず、3つのポイントの詳細をお伝えする前に、なぜ内定者研修に注目するのか、その重要性やニーズについて、ご説明いたします。

内定者研修の重要性

内定者研修をやることになったけど、そもそもどうして重要なの?

コストと手間をかけて採用した内定者も辞退したり、早期離職することがあっては採用活動が無駄になってしまいます。また、前準備もなく、いきなり会社に入ってしまうと、会社にかかわる様々な初めてのことに対して、受け身な姿勢になってしまうことも、しばしばあります。

内定者研修を通じて、内定者の不安を解消して無事に入社につなげること、そして、会社での働く準備を行うことが大事です。

内定者研修と聞くと、「入社前にスキルを身に着ける場」というイメージを持つ人が多いかもしれません。しかし今求められている内容は、それだけでは不十分です。

実際に、さまざまな人事担当者様に出会い、現場の生の声を多数伺ってまいりました。そのなかで、頭を抱える問題としてよく耳にするのが「内定者研修の内容」についてです。

昨今では、新入社員の確保がより一層厳しくなり、併せて内定辞退の増加も課題です。さらには、大卒新卒者の早期離職率は約3割(高卒新卒者は約5割・中卒新卒者は約7割)と高い割合となっており、長く会社に貢献してくれる人材を育成することは人事担当者の大きな課題のひとつとなっています。

そんな中、コストと手間をかけて内定を出した人材を、いかに取りこぼしなく、かつ意識高く、入社させるのか、が人事担当者様にとって重要な仕事となってきます。

その解決の糸口となるのが、内定者研修なのです。

内定者研修には「即戦力」養成が必要か?

近年、「即戦力」という文字が踊る求人広告を数多く目にするようになりました。

しかし、残念ながら、入社したての人材に即戦力を求めるのは難しいでしょう。これは人事担当者以上に、社内の人たちがよく分かっているはずです。

実際、経団連による企業アンケート「企業の求める人材像と採用動向」で上位を占めるのは、次のような資質や能力に関する項目です。

  • チームワーク・リーダーシップ・協調性
  • 主体性
  • 実行力
  • 学び続ける力
  • 課題設定・解決能力
  • 論理的思考能力
  • 創造力
  • 傾聴力
  • 発信力

一方、「インターンシップ受講歴」「保有資格」「語学力」のような、いわゆる即戦力や実務につながりそうな点を重視する企業は少ない傾向にあります。

現場が求める「戦力」は、経験を重ねることで初めて身に着くことも多いものです。しかし、その力をつける前に辞めてしまう社員は少なくありません。

だからこそ内定者研修では、今後経験を積んで戦力になってもらうための土台作りが大切なのです。

※参考サイト:2021年度 採用と大学改革への期待に関するアンケート結果(一般社団法人 日本経済団体連合会) 2015年度 新卒採用に関するアンケート調査結果(一般社団法人 日本経済団体連合会)

早期離職の理由を把握しよう

また、早期離職の引き金となった退職理由を数の多い順に見ていきましょう。

  • 仕事が自分に合わなかったため
  • 人間関係がよくなかったため
  • 労働時間、休日、休暇の条件がよくなかったため
  • 賃金がよくなかったため
  • ノルマや責任が重すぎたため

これらをまとめると、以下の「思っていたことと違う」というギャップが早期離職の引き金になったといえるでしょう。

  • 仕事をする環境のギャップ
  • 入社前に描いていた働く姿とのギャップ

このようなギャップをできるだけ少なくするために、会社の情報を内定者に伝えることが、内定時期に重要になるのです。

※参考サイト:内閣府「就労等に関する若者の意識|平成30年版子供・若者白書(全体版)」2018年

内定者研修では何を提供すれば良いのか?

では具体的に、内定者研修では何をすべきなのでしょうか?どのようにすれば、内定者のモチベーションを高め、新入社員として迎え入れることができるのでしょうか?

この悩みを解決するためには、「会社が内定者研修に望むこと」、そして「内定者が会社に望むこと」の2つを明確にし、優先順位をつけて、方針を決めることが必要です。

会社が内定者研修に望むこと

「社会人として基本的なマインド、基本的なスキルを身に付けてもらいたい」
「4月に急に社会人となり困らないよう、徐々に社会人としての準備をしてもらいたい」
「最低限、パソコンソフトのスキルだけは身に着けて欲しい」

人事担当者から聞かれる声としては、このようなものが多い傾向にあります。これは社内の人が新入社員に対して感じていることでもあります。

そもそも社会人としてのルールやExcelなど会社で必要なソフトの基本操作が分かっていないと、先輩や上司など現場に掛かる負担はかなり大きくなります。

新人教育は社員の務めのひとつではありますが、あまりにも現場の負担が大きいとベテラン社員のモチベーションダウンにつながる恐れがあります。また新入社員の受け入れを疎ましく思う部署も出てくるでしょう。

これでは新入社員も育ちません。受け入れ側と新入社員のコミュニケーション量が減少し、早期退職に繋がるという話も聞くようになりました。

こうした背景を受けて、会社が内定者研修に望むこととして、以下が挙げられます。

  • 社会人としての心得
  • コミュニケーション
  • ロジカルシンキング
  • 使用するツールの知識

内定者が内定者研修に望むこと

もうひとつ把握しておきたいのが、「内定者が入社前に何を知りたい(学びたい)と感じているか」という点です。

近年、各企業で内定辞退者が増えていることはご承知のとおりです。マイナビの調査によると「辞退の増加」を回答した企業が41.3%と、前年に比べ15.9%増えています。

こうした中で、「内定者が入社前に何を知りたい(学びたい)と感じているか」を知ることは、内定辞退を防ぐことにもつながるのです。

マイコミによる内定者アンケートで下記のようなデータがあります。

質問マイナビ学生就職モニター調査
内定者フォロー・内定者研修を受けたい理由は?

内定者フォロー・内定者研修をなぜ受けるのか?

これをまとめますと、内定者が内定者フォロー・内定者研修に求める内容として多かったのは以下3つでした。

  1. 1位同期との連帯感
  2. 2位会社の情報
  3. 3位スキル・知識

これら双方の意見をまとめると見えてくるのが、今回ご紹介する3つのポイントなのです。

内定者の心をつかむためのポイント

では単純に、内定者が望む3つのポイントを踏まえた内容を、内定者研修に組み込めばいいかといえば、そうではありません。

大切なのは、双方が求める内容を提供できるかどうかです。

ここからは、それぞれのポイントを押さえた上で、どのような内容にすべきかについて考えていきましょう。

内定者研修の内容を考えるうえで大切な3つのポイント

ポイント1 チームワーク・同期との連帯感

多くの内定者にとって、会社は知らない人ばかり。そのためアウェイ感や孤独感を感じている人も少なくありません。

だからこそ内定者研修では、フォローの一環として「自分以外にどんな新入社員が入ってくるのか」を伝えるとともに、内定者とつながるための手段を提供してあげることが大切です。コロナ禍では、懇親会を行えず、内定者同士交流する機会をつくれなかったという会社も多かったようです。

仲間ができれば不安な思いを共有することができますし、顔を知り、実際に話しをすることで、安心感が増します。入社後につらい思いを抱えたとしても、助け合え、高め合える仲間がいることを実感することができるでしょう。

また自分が知らなかった社内の情報を、他の内定者から知ることもできるため、「会社を知る」というポイントの一助にもなります。

こうしたつながりを内定者に感じてもらうことが入社意欲を高め、内定辞退を思いとどまらせることにもなるのです。

つながりを提供するための具体的な方法

つながりを提供するためには、実際に内定者同士が顔を合わせる機会を作るのが良いでしょう。
しかし、人事担当者を介した機会では、頻度に限界があるため、インターネットを利用したコミュニケーションツールを利用するのもおすすめです。内定者が全国各地に散らばっている場合はなおのことです。

ツールを利用したグループワークを取り入れることで、自宅にいながら全国の内定者とつながることができるので、内定者同士の連帯感を生む場を提供することができます。

ポイント2 スキル・知識の習得

「学校で学んできたことと、社会で必要なことは必ずしも一致しない」ということは、内定者もよく分かっています。

そのため内定者の多くは、入社後の自分を想像し、業務に必要になってくるスキルや知識を得ることに積極的です。

しかし、実際にどんなスキルや知識が必要なのか、よく分かっていないというのが多くの内定者のホンネといえます。実際に「社会人として通用するか不安なため、内定時代に何かを学びたいが、何を学べばいいのかわからない」という不安を良く聞きます。

だからこそ、研修の面で積極的に支援してくれる会社には、強いロイヤリティーを感じる内定者が多いのです。

また会社としても、できるだけ早く学生から社会人に意識を切り替えてほしいものです。スキルや知識の習得は内定者の不安を解消するだけでなく、社会人としての意識を持ってスタートを切ってもらうためにも有効な手段だといえます。

会社から内定者に研修を提供する際は、この研修が具体的にどう業務に活かされるのかも伝えられると良いでしょう。入社してから「業務内容がイメージしていたのとは違った」という理由で早期離職になることもあります。研修を通して具体的な業務内容を理解してもらえます。

内定者ツール活用事例:プロフィール共有・自己紹介リレー

【プロフィール共有】

内定者フォローツールに、顔写真、出身大学、出身地、趣味などの基本情報を登録し、内定者同士で共有させることができます。事前にプロフィールが見れることで、仲間とうまくやっていくことができるか、という不安を和らげてあげることができます。また、内定者フォローツールを活用することで、内定者同士、対面で会ったときに、プロフィール見ましたという会話からスタートできることも大きいようです。打ち解けるスピード感も早めることができます。

【自己紹介リレー】

基本情報以外に、学生時代どんなことに熱中してきたか等、基本情報以外に人となりがわかるような自己紹介を、順番に回していく自己紹介リレーを行っている会社も多くいらっしゃいます。1週間に1人ずつなど、頻度と順番を決めて自己紹介を順番にしていってもらうと、自然と内定者フォローツールにアクセスする頻度も増え、仲間意識、一体感も醸成されていきます。人の自己紹介に対して、いいねやコメントができるようなツールだと、内定者同士の交流が自然に発生します。

どんなことを学んでもらうべきなのか

では実際にどんなスキルや知識を学んでもらうのが良いのでしょうか。会社が望む内定者研修のニーズをみてみると、「社会人としての心得」「コミュニケーション」「ロジカルシンキング」「ツールの知識」といったものが最適と考えられます。

不安を解消するために、一生懸命必要なことを学ぼうとするこの時期を利用して、社会人としての心得やコミュニケーション、ロジカルシンキング、基本的なツールの使い方などを学んでもらいましょう。

弊社で提供する内定者研修ツール「内定者パック」で人気のeラーニング講座は下記のようになっています。

  1. 1位Excel講座
  2. 2位事例で学ぶビジネスマナー講座
  3. 3位ビジネス文章力講座

社会人の心得を学ぶ講座仕事への姿勢を学ぶ講座は内定者パックには基本搭載していますので、ランキングからは抜いています。

内容を見てみると、多くの社会人がよく利用するツールといえるExcel講座のほか、服装や作法などといったビジネスマナーに関する講座が人気です。最近では、ロジカルシンキング講座や、アサーティブコミュニケーション講座も人気です。

また、ビジネスシーンで求められる文章について学習できる「ビジネス文章力講座」も人気を博しています。議事録やメール、社外文章などの知識を持たずに入社して、文章を書くのにかなりの時間を要してしまった経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。こうした内容も、入社前に身に着けてもらうと良いでしょう。

研修ラインナップを複数用意して、内定者に任意に受講してもらう場合は、各研修ごとに、具体的にどう業務に役立つのかも一緒に伝えると内定者は選びやすくなります。「入社後にわかった、内定時代に学んでおけば良かったこと」といったアンケートを先輩社員にとって、リアルな声を内定者に伝える方法もあります。

大事なことはフィードバック

どんな研修を行うにしても、大事なことは学習を終えた内定者に対してフィードバックを行うことです。「お疲れさまでした」「学習大変でしたね!」の一言でも、フィードバックがあるかないかでは大きな差が出ます。
とにかく内定者は、これでいいのかどうか不安を抱えやすいため、受講状況を見ている、評価しているというメッセージを伝えてあげましょう。安心感につながります。

ポイント3 会社の情報を伝える

同期とのつながりを得て、スキルを学んでも解消されないのが、「実際どんな仕事をするのか」という不安です。

どれだけ企業研究を行っても、内定者にとって企業内部はまだまだわからないことだらけ。仕事の内容だけでなく、通勤時の服装や職場の雰囲気など、些細な内容に不安を感じている内定者も少なくありません。

こうした不安を解消するためには、細かな情報も含めて、会社の情報を提供し、入社後のイメージを明確化させてあげることが大切です。これも内定辞退を緩和することにつながります。

かといって、良い情報だけを伝える必要はありません。実際には苦しいこともつらいこともあるはずです。それらを伝えたとしても、それにどう向き合い、どう乗り越え、その先にあった充実感や達成感を伝えることができれば、内定者が不安に思うことはないでしょう。

そして、会社の情報を伝えることは、早期離職を生む「自身が思い描いていた自分の姿のギャップ」「仕事環境のギャップ」を少なくすることにも繋がります。伝える機会を増やすことはもちろん、前向きに捉えてもらえるような伝え方をすること、そして、どのように受け止めているかを確認し、フォローすることも大事です。

その他のおすすめの研修内容

内定者研修で必要な3つのポイントを挙げてきましたが、この他にも実施できることはたくさんあります。

例えば先輩社員との懇親会を設けることで、内定者は現場の生の情報を手に入れることができます。結果、入社意欲を駆り立てることができるだけでなく、内定者に感謝の気持ちを持ってもらうこともできるのです。

また、会社紹介資料を内定者に作らせるような研修を行うのもよいでしょう。会社の情報を細部まで知ることができますし、その一環として現場の社員と触れ合う機会を作るのもおすすめです。

最後に

内定者研修の内容を十分に検討することは、内定辞退対策のほかに、できるだけ早く会社に馴染み、戦力になってもらうためにも重要なことです。

そのためには、「会社が望む内容」だけでなく、「内定者が望む内容」も盛り込んだ上で、内定者研修を検討する必要があります。

弊社が提供している内定者フォロー・研修ツール「内定者パック」には、双方のニーズを叶えるための内容が詰まっています。

例えば、社会人として働く姿勢や心構えを学ぶことができる講座「社会人となるために」を基本搭載。またビジネスマナーやビジネススキルの講座、パソコンツールとして代表的なMicrosoft社のOffice講座(Excel・Wordなど)もご用意しています。

ほかにも、内定者同士のつながりが生まれるコミュニティとしての機能や、会社の情報を知ってもらうのに有効な掲示板機能など、さまざまなサービスで企業様、内定者様をサポートしています。

内定辞退や新入社員育成にお悩みでしたら、ぜひ一度お問い合わせください。